「はがき」も素晴らしい!


 最近の郵便物は、手書きが少なくなりました。せいぜい旅の途中で送ってくれる知人の 絵はがきぐらいになりました。電話の普及の影響もあるのでしょう。日に日に便利が増し ていきますが、楽しみながら「はがき」を収集していますと、思っても見なかったものに 遭遇し、しばしもの珍しさに浸ってしまうことが多いです。毛筆体に特に親しみを感じま す。封書は、中の手紙を読んでは悪いような気後れがありますが、はがきには感じません 。公開されたも同然の姿ですから、貼付された切手や印刷してある切手を見たり、消印を 読んだりして、「このころの人達は、こんな字で、こんなことを書いたんだ。」などと、 その時代を考えたり、書いた人の気持ちを汲んでみたりもします。予想以上に料金の間違 いがあり、郵便事業が周知されていなかったことにも気づきます。

 フィラテリストの一人として、ある時期は「消印」に埋没したことがあります。消印の 姿を追って、明治初年から順番にその印影を並べて一人悦に入っていたこともあります。 もちろん、消印の全部が集まったのではなく、所々方々を回って集め埋める努力はしまし た。今考えると、これは「一生もの」です。到底出来ることではありません。「消印」に 主力を注いでいるあなたを落胆させる気は毛頭ありません。やればやるほど楽しくなるか らです。

 一応、はがきの変遷を追い、世情を探るきっかけにもなればと。年代順に並べてみまし た。下辺にある年月は、はがき発行の年月で、使用した時ではありません。「消印」には 大きな期待があるのですが、後日、別の項目で触れてみたいと考えています。



 


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