田沢切手



 大正2年発行から昭和12年発行まで、ずいぶん長い間発行された切手があります。 「田沢切手」と呼ばれる切手です。民間に公募した図案で、応募者の名前をとって「田沢 切手」です。田沢氏は、民間とはいえ官庁のお役人で、専門家です。図柄を見ても普通で はない能力と技術を感じます。  印面の大きさが3種類、紙質が2種類(白紙と毛紙)、すかしが2種類(大正と昭和) で、大正白紙・大正毛紙・新大正白紙・新大正毛紙・昭和白紙などと、種類も多くバライ ティーに富んでいます。研究用具は専門店で売っていますが、普段使っている物差しなど で計ってみたり、透かして見たり、色を比べて見たりして区別して見ると、同じ額面の切 手でも随分種類があるものだと云うことが分かります。この種類一つだけを調べていって も一生楽しめる程です。もっとも、通常切手は、どれを取っても一生楽しめるものと思っ ています。高齢者の方々にはとても懐かしい切手だと思います。



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