郵便制度の始まり



 国が郵便事業を行い、個々の通信物を郵送するに当たって、均一の郵便料金が決められ ました。AD1871年、明治4年4月20日(旧暦3月1日)のことです。これを記念 して、毎年4月20日は逓信記念日になっています。

 国が郵便事業を行なう前は、民間で行っていました。いつの頃から始まったのかはっき りは分かりませんが、飛脚と言えば、ああそれかと思い起こせることでしょう。通信物と 距離などによって料金はまちまちでした。国は、それを揃え、一定の決まりを示したので す。また、郵便料金を納めたしるしとして「郵便切手」を発行し、通信物に貼付させるよ うにしました。一回きりの使用にさせるため、郵送する通信物の切手には消印を打ちまし た。

 この郵便制度確立に尽力した人は、今、郵便の1円切手に描かれている「前島 密」で す。既に外国で行われている郵便制度をつぶさに視察し、日本の国情に合った郵便制度を 確立したのです。

 郵便制度は、事業だけでなく、いろいろな面に大きな影響を与えました。その中の一つ に「郵便切手コレクション」があります。小さな子供からお年寄りまで、郵便切手を通信 物に貼るのではなく、集めて楽しむのです。通常の郵便切手は、事業上数億枚 も発行する切手がたくさんありますが、郵便切手コレクター(Philatelist )のためにも 力を入れているのです。

 郵便切手の楽しみ方にはいろいろありますが、郵便事業の本来の仕事から言えば「通常 郵便切手」になります。まずは、その「通常郵便切手」のエピソードなどを二三上げてみ ることにします。



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