謎のサザーランド切手




 神奈川県横浜市は、古くから外国人の居留地がありました。居留地もだんだん大きくな り、長く住めば住むほどに、会社の支店も各地にでき、外国人だけでなく、日本人との交 流も深くなりました。母国にあるような郵便事業の必要を感じ、「Sutherland &Co」が、郵便事業を始めました。AD1870年ごろのことです。もちろん、居留地 の外国人のための郵便事業です。でも、4分の1Booと1Booの切手のこの金額表示 は、「Boo」即ち「分」のことで、1両1分1朱と言う日本の貨幣制度の単位を使用し ています。明治3年ごろは、江戸時代の貨幣制度の名残があり、それが通用していたので す。図柄は、馬に乗ってラッパを吹く騎手の絵が描かれています。残念ながら、確実に実 証できる資料(使用済みのエンタイアなど)が発見されず、切手が残っていても、それが 果して本物かどうか判定できない「謎のサザーランド切手」と言われ、現在に至っていま す。



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